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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~

昼間にいただいた
ご主人さまのメール。
返信を夜中に書く。
今朝のことを思い出した……。
電車の中で……
泣いてしまったこと。
ちくり。
胸が痛んだ。
小さな小さな棘は
まだわたしの中にあった。
『> 千帆、朝からはしたないね。
ご主人さまに
「はしたない」
といわれ、それすら快感に変わる千帆です。
ご主人さまが、
淫乱な千帆のために送ってくださったメール。
感想を伝えない…なんてことは、あり得ません……。
ご主人さま、
きっと、
いつものようにはお伝えできません。
お許しくださいませ。
ですが、千帆が今できる精一杯で書きたいと思います。
ご主人さまが話してくださった、
ご主人さまのキスの仕方。
千帆が一番好きなキスです。
優しくて。
セクシーで。
言葉はなくても、囁きあっているような。
愛しくて。
愛しくて。
体の奥がだんだんと溶けて、
唇だけでなく、
相手のすべてが欲しくなる……
そんなキス……だと、思いました。
唇が離れて見つめあった時に
「好きになってよかった……。」
と、思い、
くるおしいまでに
ご主人さまを求めてしまう千帆が存在します。』
わたしは。
このキスの味を知っている。
ご主人さまと交わしてはいないけれど。
以前、
大好きだった彼と
何度も
何度も……
味わったキス。
パソコンの前で
目を閉じた。
うっすらと涙があふれ出した。
苦しい……
まだ……苦しい。
ご主人さまのことで
気持ちはいっぱいだと思っていたけれど
心の片隅に
まだ
樹ちゃんが……いるんだ。
ご主人さまのメール。
返信を夜中に書く。
今朝のことを思い出した……。
電車の中で……
泣いてしまったこと。
ちくり。
胸が痛んだ。
小さな小さな棘は
まだわたしの中にあった。
『> 千帆、朝からはしたないね。
ご主人さまに
「はしたない」
といわれ、それすら快感に変わる千帆です。
ご主人さまが、
淫乱な千帆のために送ってくださったメール。
感想を伝えない…なんてことは、あり得ません……。
ご主人さま、
きっと、
いつものようにはお伝えできません。
お許しくださいませ。
ですが、千帆が今できる精一杯で書きたいと思います。
ご主人さまが話してくださった、
ご主人さまのキスの仕方。
千帆が一番好きなキスです。
優しくて。
セクシーで。
言葉はなくても、囁きあっているような。
愛しくて。
愛しくて。
体の奥がだんだんと溶けて、
唇だけでなく、
相手のすべてが欲しくなる……
そんなキス……だと、思いました。
唇が離れて見つめあった時に
「好きになってよかった……。」
と、思い、
くるおしいまでに
ご主人さまを求めてしまう千帆が存在します。』
わたしは。
このキスの味を知っている。
ご主人さまと交わしてはいないけれど。
以前、
大好きだった彼と
何度も
何度も……
味わったキス。
パソコンの前で
目を閉じた。
うっすらと涙があふれ出した。
苦しい……
まだ……苦しい。
ご主人さまのことで
気持ちはいっぱいだと思っていたけれど
心の片隅に
まだ
樹ちゃんが……いるんだ。

