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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~
わたしは、家を出る準備をしながら、
先ほど来たメールを
何度も読み返していた。


また、ご主人さまから
メールが届いた。



 『千帆、


 2つ命令する。


 本日、退社時に歯磨き粉を
 クリトリスとおまんこに塗って
 会社を出なさい。


 ペットショップへ寄り、
 大型犬用の赤い首輪を買いなさい。


 主』


……、歯みがき粉?
そして、首輪?


命令は、簡潔だった。


ランチの後に、歯みがきをするので、
バッグの中には常に歯みがきセットが入っている。


従順なまでに命令に従おうとしている自分を
冷静に感じていた。


歯みがきだなんて……。
それをクリトリスとおまんこに塗るなんて……。


と、一瞬だけ思ったけれど、
わたしは、実行するためにそうすればよいかをすぐに想像した。


首輪は……。


どうしたらいいだろう。


ネコは飼ったことがあるけれど、犬はなかった。
だから、大型犬の首輪と言われても
ピンとこなかった。


パソコンでいろいろと調べて……、
それから、買いに行こうと思った。


わたしは、一つだけ……ホッとしていた。


そのことにご主人さまの優しさを感じていた。


ご主人さまが、
そこまでのことを考えてくれていたのかは
わからなかった。


でも、私は勝手にご主人さまの優しさだと
思っていた。


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