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~ 愛しい人へ ~
第2章 ~ 彼を想う ~
わたしは、結婚後も
樹ちゃんとつきあい続けた。


樹ちゃんは、
桃のおいしい県に転勤になった。


その頃、わたしは趣味に没頭していた。


この頃、樹ちゃんとはメールのやり取りばかりで
会うことは、本当に少なかったと思う。


会議で、戻ってきた時は
会ってくれた。


一度だけ、わたしが
樹ちゃんのいる街に行ったことがある。


有名な観光地。
川沿いをふたりで歩いた。
桜は、もうほとんど残って
いなかったけれど、
葉桜の中に、少しだけ
花が残っていた……。


樹ちゃんは、3年して、
また元の支社に戻ってきた。


その頃、わたしは
妊娠・出産に向けて
病院へ通い始めていた。


3~4ヶ月に1回の月経には
「無排卵月経」
という、名前がつけられた。


排卵誘発剤を飲み、基礎体温を計り、
タイミングを見計らって、
夫に抱かれた。
彼氏の時は、ゴムを着けて抱かれたけど、
妊娠を希望しているから
当然、着けることはない。


ゴムを着けない夫のおちんちんは、
わたしのおまんこの中で、
ドクドクと脈打ち、
精液を解き放った。


子作りのために抱くの?


わたしは、満たされない…………。


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