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~ 愛しい人へ ~
第5章 ~ 千帆を想う ~
朝が来た。
今日は、家に帰るまで
メールのチェックはできない。


昨日、19時よりずっと遅い時間に
メールを送っているから
ご主人さまからの返信もなかった。


わたしは、行きたかった観光地を巡りながら、
すっかり日の暮れた頃、自宅に戻った。


家族がそれぞれ用事をしているのを
見計らって、メールのチェックをした。


ご主人さまからメールが届いていた。


 『千帆、


 買い物から帰ったら、
 すぐに家でボタン付きショーツを
 はき変えてよい。


 > 首輪はちょっと重くて。


 > 実際の重みはもちろんですが、
 千帆は、ご主人さまの奴隷なんだ……。
 と、胸がキュンとしました。


 > 奴隷になった重み?でしょうか。


 本来は、奴隷が私に首を差し出し、
 私の手で、奴隷千帆の首に赤い首輪を嵌める。


 これを、実際に行えば、
 千帆の感じ方も変わるだろう。


 奴隷は、首輪を嵌めた自分の姿をみて、
 奴隷になったことを、再認識するという。


 > ご主人さまに、
 また
 「千帆は淫乱の変態。」
 と思われるのはツラいのですが。


 私は、言葉責めで、
 さも、あきれたように
 「千帆は淫乱の変態。」
 と、千帆の羞恥心を煽るが、
 私は、淫乱で変態な千帆が好きだよ。


 私は、
 複数プレイはしたことはない。


 本やネットで見て興奮はするが、
 自分がしたいとは、思わない。


 奴隷を緊縛し、ベットに仰向けにし、
 口を開けさせ、口をおまんこに見たてて
 犯すことはするが。


 > 経験はございません。


 私も経験はない。
 興味はある。


 主』


首輪は。
ご主人さまに、嵌めていただくことによって
感じ方が変わるのか……。
実際に……、嵌めていただきたいと思った。


ご主人さまの
「私は、淫乱で変態な千帆が好きだよ。」
この一文に、心が揺れてしまった。


せつなくて、苦しくなった。


ご主人さまに……好きですと言われることが
こんなに嬉しいことだとは思ってもみなかった。


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