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第5章 ～　千帆を想う　～

　『> すんなり、ご主人さまの調教を受け入れ、
　ご命令を行う千帆にちょっと驚く部分はありますが、
　それは千帆自身、理由がわかっているからいいのです。


　> 千帆、理由に興味がある。
　教えてくれないか？


　…………。
　ご主人さまにお伝えしたくなかったので、
　こういう書き方をしたのですが……。


　千帆は、単純なのでしょうか。
　すっかり見抜かれていますね……。


　「ご主人さまのことが好きだから。」


　ただ、それだけです。
　ご主人さまは、
　主従関係は恋愛関係と違う……というようなことを、
　まだ千帆がお名前をいただく前におっしゃっていました。
　(なので言いたくなかったのです。)


　私は、多分、愛情が深いのだと思います。
　夫とは、７年おつきあいした後結婚しました。
　よくお話しに出てくる彼は、１２年かほど……。


　私の恋愛経験はこれだけです。


　でも。
　恋愛を超えて、人として好きです、二人とも。


　ご主人さまに、会ったことがなくても、
　メールでたくさんお話しして、
　千帆の感性やら思考やら……で、
　千帆は「この人」と思ったのだと思います。


　そうでなければ、
　私の性格からして慎重に慎重を重ねたはずです。


　多分、そうですね……。
　ご主人さまになら騙されても
　(大変失礼だと思いますが。)
　なにかあっても、後悔しない……と思えたのです。


　それほど想える人からの調教やご命令……
　受け入れられるに決まっています……。


　仕事中なので、
　続きはまた今日中にお送りいたします。』


続きを書くかどうか……悩ましかった。


ご主人さまの返信を読んで……
考えようかと思った。


ご主人さまに
迷惑な存在だと…思われたくなかった。