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第5章 ～　千帆を想う　～

検索ワードを
ご主人さまの住む都道府県にした。


検索は、０件。


次に、年齢……５０歳代で検索した。


いろいろな地域の方の
募集が載っている。


掲載は、最新ものから
見られるようになっている。


わたしは、ご主人さまのメールが
少なくなった日まで
一つ一つ、丁寧にみていった。


東京都、神奈川県、大阪府……
さまざまな都道府県が目についた。


その中で


「優二」


という名の人は、都道府県を秘密にしていた。



わたしは……その人の募集を
クリックした。


文章の中には、
「○○県で奴隷を募集しています。」
と、書かれてあった。


○○県……、ご主人さまの県だった。


嗜好が緊縛であること、
文章の特徴……
すべてがご主人さまそのものだった。


慎「二」
と
優「二」


きっと……自分の中での……こだわりなのだろう。


わたしは、
千帆は、
ご主人さまにとって
もう必要のない奴隷なのか……。


わたしは、ＰＣの画面を
ただただ眺めるだけだった。