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~ 愛しい人へ ~
第2章 ~ 彼を想う ~

しばらくして、樹ちゃんは、
杜の都……と呼ばれるところへ転勤になった。
本社が東京にあるので、
樹ちゃんは、会議や講習会で、月に1~2度、
こちらに戻ってきていた。
この頃から、年末、樹ちゃんとお泊りするようになった。
夫と子どもは、帰省するけれど、
わたしは、実家とは折り合いが悪かったので、
帰省を避けていた。
樹ちゃんは、いろいろと理由をつけて、
年末に2日間……、
一緒に過ごしてくれるようになった。
…………、今日は、何回目のお泊りになるんだろう。
樹ちゃんとわたしは、
銀座からホテルに向かって歩いていた。
お泊りのホテルも、ずっと一緒だった。
一度、お泊りできなくて、2年越しのお泊りになった時、
「ね、いいホテルでしょ~。」
と、樹ちゃんは言ったっけ?
「え?」
わたしの中で、時間が止まった。
「……、わたしと。
一緒に泊まったこと、
忘れてます?」
と、同時に、きっと
「別の誰か」
と、泊まったんだな……と、気づいてしまった。
奥さんか……誰か別の女性……。
樹ちゃんは、
優しくて、おシャレで……、
紳士的で……、モテるタイプだった。
桃のおいしい県に転勤の時も、
お気に入りの女性がいたようで、
よく会話に出てきた。
杜の都に転勤している時は、
おつきあいで「風俗」に言ったらしく
「色白で美人が多い……雪国はいいね。」
と、わたしにフツーに言っていた。
そして、東京に戻ってきて、まもない頃
会社の女性に、
「抱いて欲しい。」
と、言われたと。
キスは、あいさつみたいなものでしょ。
と。
樹ちゃん、
わたしは……
つきあいがどれだけ長くなっても
気持ちは、
変わっていないよ……。
あなたが好きだから。
その気持ちだけで
今まで、
せつない時も
悲しい時もあったけれど……
好きだから……
ずっと変わらない想いで
今があるんだよ……。
杜の都……と呼ばれるところへ転勤になった。
本社が東京にあるので、
樹ちゃんは、会議や講習会で、月に1~2度、
こちらに戻ってきていた。
この頃から、年末、樹ちゃんとお泊りするようになった。
夫と子どもは、帰省するけれど、
わたしは、実家とは折り合いが悪かったので、
帰省を避けていた。
樹ちゃんは、いろいろと理由をつけて、
年末に2日間……、
一緒に過ごしてくれるようになった。
…………、今日は、何回目のお泊りになるんだろう。
樹ちゃんとわたしは、
銀座からホテルに向かって歩いていた。
お泊りのホテルも、ずっと一緒だった。
一度、お泊りできなくて、2年越しのお泊りになった時、
「ね、いいホテルでしょ~。」
と、樹ちゃんは言ったっけ?
「え?」
わたしの中で、時間が止まった。
「……、わたしと。
一緒に泊まったこと、
忘れてます?」
と、同時に、きっと
「別の誰か」
と、泊まったんだな……と、気づいてしまった。
奥さんか……誰か別の女性……。
樹ちゃんは、
優しくて、おシャレで……、
紳士的で……、モテるタイプだった。
桃のおいしい県に転勤の時も、
お気に入りの女性がいたようで、
よく会話に出てきた。
杜の都に転勤している時は、
おつきあいで「風俗」に言ったらしく
「色白で美人が多い……雪国はいいね。」
と、わたしにフツーに言っていた。
そして、東京に戻ってきて、まもない頃
会社の女性に、
「抱いて欲しい。」
と、言われたと。
キスは、あいさつみたいなものでしょ。
と。
樹ちゃん、
わたしは……
つきあいがどれだけ長くなっても
気持ちは、
変わっていないよ……。
あなたが好きだから。
その気持ちだけで
今まで、
せつない時も
悲しい時もあったけれど……
好きだから……
ずっと変わらない想いで
今があるんだよ……。

