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片想いの行方
第19章 一緒にしないで
電車に乗る気にはなれずに、高校まで続く並木道をひたすら走った。
全力で走って拭い去ろうとしても、優香さんの言葉が脳裏から離れない。
“ 2人を知って、あなたも揺れてるはずよ ”
やめて……
“ 美和ちゃんも感じたはずよ?
あなたにも、私の気持ちが分かるんじゃなくて? ”
……やめて……!
あたしは違う…!
RRRRRRR……
その時、携帯が鳴った。
「……はぁ…はぁ……」
あたしは足を止めて、ポケットから携帯を取り出す。
「…………っ」
ディスプレイには、ヒメの文字が浮かんでいた。
混乱したまま、ゆっくりと携帯を耳にあてる。
「……はい」
『美和?』
「………っ」
ヒメの声が響く。
『水泳教室終わったんだろ?
なんで報告してこねーんだよバカ』
……ヒメ……
いつも通りのヒメの声。
涙が込みあげてくる。
『……美和?』
「……っく……ヒメ……」
『……お前、泣いてんの?』
全力で走って拭い去ろうとしても、優香さんの言葉が脳裏から離れない。
“ 2人を知って、あなたも揺れてるはずよ ”
やめて……
“ 美和ちゃんも感じたはずよ?
あなたにも、私の気持ちが分かるんじゃなくて? ”
……やめて……!
あたしは違う…!
RRRRRRR……
その時、携帯が鳴った。
「……はぁ…はぁ……」
あたしは足を止めて、ポケットから携帯を取り出す。
「…………っ」
ディスプレイには、ヒメの文字が浮かんでいた。
混乱したまま、ゆっくりと携帯を耳にあてる。
「……はい」
『美和?』
「………っ」
ヒメの声が響く。
『水泳教室終わったんだろ?
なんで報告してこねーんだよバカ』
……ヒメ……
いつも通りのヒメの声。
涙が込みあげてくる。
『……美和?』
「……っく……ヒメ……」
『……お前、泣いてんの?』