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片想いの行方
第21章 夕暮れの帰り道

* * *
駅までの細い道を、自転車で軽快に進んでいく。
真夏の夕暮れの中、吹き抜ける風が気持ちいい。
サドルの後ろを両手でちょこっと持って。
あたしは、すぐ前にある蓮くんの後ろ姿をじっと見つめていた。
夕陽が両脇の木々からこぼれて、キラキラと蓮くんを照らす。
その光を見て、あたしの頭の中に1週間前の情景が浮かんでくる。
……あの時も、今日と同じように
ヒメの明るい髪が夕陽に反射して、金色に光っていた。
「…………」
胸がトクントクンと鼓動を奏でる。
……似てるよ……
蓮くんも、ヒメも……

