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片想いの行方
第4章 特別補習
「数学?」
「は、はい……」
鈴木くんに聞かれて、やっと声が出た。
「今まで補習をしてまして、この残りのプリントをやって終わりなんです……」
うぅ……恥ずかしすぎる。
初めての会話が、こんな惨めな話になるなんて……
それにしても、どうしてここに鈴木くんが……
「あ、あの、鈴木くんはなぜここに……?」
「あぁ、俺は部活。
普段は教室には来ないんだけど、昨日忘れ物してて取りにきた」
~~ビ、ビバ忘れ物!!
そして万歳 数学の補習!!
心の中で小さくガッツポーズをした。
……あたし今、鈴木くんと2人で喋ってる!
信じられない……♡
それにさっき “ 香月 ” って呼ばれた!
あたしの事知ってくれてたんだ。
嬉しすぎるよーーー!
「つーか、全然進んでなくね?」
「へっ!? あ……」
浮かれるあたしの心を圧し折るように、鈴木くんはプリントを見て冷静に呟いた。
仰るとおり、回答欄は真っ白だ。
「……あたし数学苦手で……
この問題もさっぱり解らなくて……」
「でも、これ解かないと帰れないんだろ?」
「……そうなんです」
悲しい。
うなだれていると、鈴木くんは前の席のイスを引いて
私の机を挟む形で、目の前に座った。
「は、はい……」
鈴木くんに聞かれて、やっと声が出た。
「今まで補習をしてまして、この残りのプリントをやって終わりなんです……」
うぅ……恥ずかしすぎる。
初めての会話が、こんな惨めな話になるなんて……
それにしても、どうしてここに鈴木くんが……
「あ、あの、鈴木くんはなぜここに……?」
「あぁ、俺は部活。
普段は教室には来ないんだけど、昨日忘れ物してて取りにきた」
~~ビ、ビバ忘れ物!!
そして万歳 数学の補習!!
心の中で小さくガッツポーズをした。
……あたし今、鈴木くんと2人で喋ってる!
信じられない……♡
それにさっき “ 香月 ” って呼ばれた!
あたしの事知ってくれてたんだ。
嬉しすぎるよーーー!
「つーか、全然進んでなくね?」
「へっ!? あ……」
浮かれるあたしの心を圧し折るように、鈴木くんはプリントを見て冷静に呟いた。
仰るとおり、回答欄は真っ白だ。
「……あたし数学苦手で……
この問題もさっぱり解らなくて……」
「でも、これ解かないと帰れないんだろ?」
「……そうなんです」
悲しい。
うなだれていると、鈴木くんは前の席のイスを引いて
私の机を挟む形で、目の前に座った。