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片想いの行方
第1章 2人の蓮
「はぁ…… 残念だけど帰ろう」
溜息をついて、窓ガラスを閉める。
……今日は残念だけど、同じクラスなんだもん。
まだ7月に入ったばかりだし、まだまだチャンスはあるよね!
よしっ! 元気出てきた!
あたしは1人、両手でガッツポーズを入れた。
と、その時………
「………なにしてんの」
………! えっ!?
突然、後ろから透き通った声が聞こえてきて
驚いてクルッと振り返る。
「……あっ、えっと……」
同じ制服を着た男子が、本棚の間からあたしを呆れた目で見ていた。
……その姿に見惚れて、言葉が続かなくなってしまう。
背が高くて、細くてすらっとした体。
サイドを少し刈り上げて、フワッとしたウェーブが揺れる髪。
夏の太陽に照らされて、茶色くキラキラ光っていた。
ていうか髪だけじゃなくて、耳のピアスとか腕のブレスレットとか……色々光ってる。
……かっこいい人だなぁ……
しばらくその姿に目を奪われていると、彼がもう一度口を開いた。
「1人で喋ってたり、溜息ついたかと思えばいきなりガッツポーズしたり。
香月美和……頭大丈夫?」
溜息をついて、窓ガラスを閉める。
……今日は残念だけど、同じクラスなんだもん。
まだ7月に入ったばかりだし、まだまだチャンスはあるよね!
よしっ! 元気出てきた!
あたしは1人、両手でガッツポーズを入れた。
と、その時………
「………なにしてんの」
………! えっ!?
突然、後ろから透き通った声が聞こえてきて
驚いてクルッと振り返る。
「……あっ、えっと……」
同じ制服を着た男子が、本棚の間からあたしを呆れた目で見ていた。
……その姿に見惚れて、言葉が続かなくなってしまう。
背が高くて、細くてすらっとした体。
サイドを少し刈り上げて、フワッとしたウェーブが揺れる髪。
夏の太陽に照らされて、茶色くキラキラ光っていた。
ていうか髪だけじゃなくて、耳のピアスとか腕のブレスレットとか……色々光ってる。
……かっこいい人だなぁ……
しばらくその姿に目を奪われていると、彼がもう一度口を開いた。
「1人で喋ってたり、溜息ついたかと思えばいきなりガッツポーズしたり。
香月美和……頭大丈夫?」