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片想いの行方
第7章 現状報告
「え?そうなの?」


あたしは驚いてアンナの方へ振り返る。


「蓮くんがヒメのいる中学に引っ越してきたんじゃなかったかな?
ヒメの住んでる所ってここから近いし、他にも同じ中学出身の子が多かった気がする」


へ~~、そうだったんだ。

アンナは思い出すのが面倒になったのか、途中から考えるを止めたらしい。


「まぁ、これはヒメの事を好きな友達から聞いた話だし、私もうろ覚えだけどさ。
蓮くんとヒメって、イケメンでモテるってとこだけ共通してるけど、あとは全然似てなくない?」

「………!」

「蓮くんは水泳一筋のスポーツマンだけど、ヒメは自由に遊んでるタイプでしょ。
同じ名前でもこうも違うんだから、不思議だよねー」


アンナの言葉を、あたしは頷きながら聞いていた。

誰が見ても2人は似ていないし、仲良しってわけじゃなさそう。

それなのに、どうやってあたしを蓮くんに近付けてくれるんだろう?

2人の事は、まだまだ謎だらけだ。


「スポーツマンといえばさ。
根本的な話に戻るけど、蓮くんってこれから夏本番で水泳に没頭する時期でしょ」

「……?うん、そうだね」

「テンション高いとこ水差すようだけど
美和がどーのこーのとか言う以前の問題じゃない?」
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