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片想いの行方
第1章 2人の蓮
「……あー、なるほどな」


姫宮蓮は、ニヤッと笑うとあたしの方に近付いてきた。

う……なんか怖い……

近付くと、何かを放ってるような存在感に圧倒される。

思わず後ずさりすると、彼はすぐ隣りに立って窓の下を見た。


「お前も蓮のファンなわけか。
しかもこんなとこから1人で覗きって、いい趣味してんね」

「………!」


な、なによその言い方……!!

覗きって……! ま、まぁ実際そうなんだけどさっ。

でもなんか感じ悪いーー!


「HRが終わるといつもそっこー出て行くと思ってたら、毎日ここで熱い視線を送ってるとは」


姫宮蓮は、横目であたしを見ながら笑う。


「お前、よっぽど暇なんだな」

「な、なによ…!あなたには関係ないじゃない」


さっきから何だかバカにされたように話をされるから、あたしもムキになって言い返した。

だいたい、何でこんなチャラチャラした感じの人が図書室にいるのよ。

しかもここは、専門書とかマイナーな本しか無いコーナーなのに。


すると

姫宮蓮があたしの方に体を向けて、じっと見つめてきた。


な、なに………?
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