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片想いの行方
第10章 協力する理由
ターコイズのネックレス
3つ年上
ヒメの元カノ
……あの人だ。
ヒメが目線を合わせずに、拒絶するようにしていた、日曜日に出逢ったあの人。
ヒメが、優香と呼び捨てにした人。
……蓮くん……
あたし、今までずっと蓮くんを見続けてきたけど
あんなに優しくて、切なそうな顔を見たのは初めてだよ。
……大事って……
守りたいって……
彼女のこと、すごく好きなんだね。
あんなに美人で素敵な人だもん。
蓮くんも、あんなにかっこいいんだもん。
……そりゃそうだよね。
でも……
胸が痛いよ……
その時
草を踏み潰す、誰かの足音が聞こえてきて
しゃがみ込むあたしの目の前で止まった。
「……ヒメ……」
見上げた視線の先には……
月灯りを背にしたヒメが、あたしを見下ろしていた。
表情がよく見えない。
「…………」
ヒメはそのままゆっくりとしゃがみ込んで、あたしと目線の位置を合わせる。
そして、小さく笑った。
「予定通り連れてきてやっただろ。
……泣くほど嬉しかった?」
…………!!
……パシッ……
気付いたら
無意識のうちに、あたしはヒメの右頬を叩いていた。
3つ年上
ヒメの元カノ
……あの人だ。
ヒメが目線を合わせずに、拒絶するようにしていた、日曜日に出逢ったあの人。
ヒメが、優香と呼び捨てにした人。
……蓮くん……
あたし、今までずっと蓮くんを見続けてきたけど
あんなに優しくて、切なそうな顔を見たのは初めてだよ。
……大事って……
守りたいって……
彼女のこと、すごく好きなんだね。
あんなに美人で素敵な人だもん。
蓮くんも、あんなにかっこいいんだもん。
……そりゃそうだよね。
でも……
胸が痛いよ……
その時
草を踏み潰す、誰かの足音が聞こえてきて
しゃがみ込むあたしの目の前で止まった。
「……ヒメ……」
見上げた視線の先には……
月灯りを背にしたヒメが、あたしを見下ろしていた。
表情がよく見えない。
「…………」
ヒメはそのままゆっくりとしゃがみ込んで、あたしと目線の位置を合わせる。
そして、小さく笑った。
「予定通り連れてきてやっただろ。
……泣くほど嬉しかった?」
…………!!
……パシッ……
気付いたら
無意識のうちに、あたしはヒメの右頬を叩いていた。