この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第28章 媒介
吉報に心を躍らせた週末が終わり、気持ちを新たに出社した私を、同僚が笑顔で出迎えた。
『大輔、おめでとう。やったな。』
『あ、ああ、ありがとう。』
晶子の懐妊は誰にも知らせていない。
同僚の祝辞の意味がわからなかった。
チアキが駆け寄ってきて私の腕を掴んだ。
『大輔さん、やりましたねっ!』
『ああ、やったな。』
ヤったから子ができた。
婦女子が朝から口走ることではない。
それ以外の社員も私に微笑みかけ、深々と頭を下げる若い社員もいた。
晶子が誰かに懐妊を伝えたのだろうか。
薄気味悪い雰囲気を怪訝に思いながら、デスクに向かった。