この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第29章 相克
『無理無理、女の子と話すの苦手。』
大嘘をついた。
女性とは幾らでも話せるが、真美のような年代の女性が集うと考えただけで逃げ出したくなる。
でれっとした無才な男と並び、どうでもいいテレビやファッションの話に合わせることなど、ゲリラ戦を得意としている私には地獄だ。
それにしても彼女らのエネルギーには感服する。
『歳だな、俺も。』
『えぇ、大輔さん、
まだ三十五でしょぉ。
ツツイさんとか
シモジマさんなんて常連ですよ。』
『ひぇ、ホント?』
『ええ、そうですよ。
懲りませんけどね。ふふっ。』
ツツイとシモジマは私と同期だ。
ツツイにいたっては妻帯者である。
先日指輪が無いと騒いでいた。しょっちゅう外すからだ。