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第30章 潤む瞳

　　
『はぁ・・・はぁ・・』

晶子の喉から微かな喘ぎ声が漏れ、木霊(こだま)のようなその吐息が聞きたくて、晶子を抱きしめて耳を澄ました。
細い身体を強く抱くと、肺から押し出された空気が晶子の喉をクゥと鳴らす。
その か弱い呼吸音が私の腕力を再認識させ、自由に晶子を扱えるという実感を湧かせるが、晶子は圧倒的な私の力に平伏(ひれふ)すという風でもなく、覚醒に至らぬ中でも無抵抗に身体を開き、いきり立つ私を受け入れてくれる。

――― 晶子に許されている。

晶子からの無条件の愛情を感じ、妻に愛される幸福感で満たされ、下着の中で射精した。
押し付けた陰茎は脈打ち、下腹部をムワッと温めたあとヌルヌルと下着の中で滾りを治めた。