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異常性愛
第30章 潤む瞳
   
集積場には既に白い袋が山積みされ、生臭いゴミの匂いが周囲に漂っていた。
ゴミ袋の山にはカラス避けの黄色いネットが掛けられていて、ゴミを捨てるためにはそれを除けなければならない。
面倒だなぁと思いながら一旦ゴミ袋を地べたに置き、屈んでネットの端を摘んだ。

視線を感じて我が家の方を見ると、玄関ポーチから晶子が私を見て微笑んでいた。
晶子は防鳥ネットをめくる大きなジェスチャーをしてみせ、ゴミ捨て初心者の私にゴミの捨て方をレクチャーしている。

我が家のゴミ袋を袋の山に積み上げ、ネットを掛け直してゴミ捨てを無事完了させた。
晶子は胸の前で小さく拍手し¨よく出来ました¨と私を讃えた。
その賞賛に私は小さなガッツポーズで応え、玄関ポーチで手を振る晶子と微笑み合った。

¨俺が帰るのはそこだ¨

晶子に伝わっただろうか。


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