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異常性愛
第30章 潤む瞳
  
眩しかった西日は、空港に向かう途中に空を夕焼けに染め、空港の駐車場に着いたころ、紫紺の空にはネオンサインが鮮やかに煌いていた。
車を降りると同時に、離陸機のジェットエンジンの爆音が私の耳を劈(つんざ)いた。

気持ちが整わぬまま到着ロビーに入ると、巨大なクリスマスツリーが私を迎えた。

優子にツリーの前で待っていることをメールで伝え、長椅子に座って優子が出てくるのを待った。
電飾に彩られたツリーの前で、写真を撮る乗降客やキスを交わすカップルもいて、クリスマスの浮かれたムードでロビー内は賑わっていた。


やがて乗客の往来が激しくなり、混雑した人ごみの中から優子が現れた。
私を見つけるや、満面に笑みを浮かべ、大きく手を振る優子。
小走りに私の元へやってくると、ぶつかるように私に抱きついた。


  

  
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