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異常性愛
第31章 羽化
屋外の展望デッキからは広大な滑走路が一望できた。
視界を遮ることのない暗闇に、オレンジと白のカクテルライトで照らされた空港全体が浮かび上がり、幻想的な雰囲気を醸し出している。
離陸する旅客機の轟音が響き渡り、優子は縮こまって耳を塞いだ。
夜の冷たい風に吹かれ、バサバサとなびく髪を何度も耳にかけ直し、私を見て微笑む。
『こんなデートできるなんて、
夢みたい。』
¨ふわふわ¨無しで付き合うことが約束事だった私達のデートは、いつもベッドの上だった。
『出掛けたかったか?』
『うぅん、ビミョー・・・。
でも、こういうとこ来ちゃうとね・・。
想像しちゃうわ。
ディーにまとわり付いてデートするの。
ふふっ・・・憧れね。』