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異常性愛
第31章 羽化
携帯電話の電源を入れると、山のような着信履歴で溢れていた。
チアキからの着信が気になった。
定時を過ぎた時間の着信だった。
『もしもし。チアキちゃん?』
《あ、大輔さん、お疲れ様ですっ。》
『もう遅いよ。まだやってるの?』
《あ、ほんとですね。時間経つの早っ!》
『ダメじゃん、早く帰んな。』
《なんかノっちゃって。
もう少しなんですよ。
キリのいいとこまでやって帰ります。》
『まだ、やるの?』
《大輔さんこそ、会社戻ります?》
『ああ、車、返しにね。
あ、でも待たなくていいぞ。
済んだら早く帰れよ。
で、電話なんだったの?』