この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第31章 羽化
私は優子のお陰で肉親に再会し、夫婦の絆を強めることができた。
今もその大恩は忘れない。
優子は私の人生の動乱を全て纏め上げ、タクシーに乗って去っていった。
利発で可愛い人だった。
別れた当初は二度と逢えないという喪失感と、愛を取捨選択した自分の非道さと罪悪感で、しばらくの間食事が喉を通らず、体重が落ちた時期があった。
悶々とした時を仕事で誤魔化す日々が続いた。
小柄でグラマーな女性を見かけると、優子を思い出して鬱屈してしまい、どうしようもない時はトイレで無理矢理に陰茎を立たせ、自慰をすることで気分を紛らわすこともあった。