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異常性愛
第31章 羽化
そんな私を立て直してくれたのは、何でもない¨日常¨と小さな愛情だった。
妊娠初期から晶子とのセックスに違和感があった私は、晶子のお腹が大きくなるにつれ、性欲を失っていった。
晶子にだけというわけではなく、性欲そのものが減退していた。
自然にセックスの時間が晶子との会話の時間になり、晶子と過ごす時間の質が変化し始めた。
晶子の日中に起こった出来事や、私の会社の愚痴といった取るに足らない事を話しあうようになり、やがてその時間が待ち遠しくなり私達の楽しみになった。
休みの前などは、朝までじゃれ合い、語り合うことができた。
あれほどの時間を夫婦の会話に割くことは、もう二度とないだろう、そう思うぐらい夜毎 晶子と語り合った。