この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第6章 慕情 ―affection―
数冊の商材カタログを鞄から出してテーブルに置いた。
『わぁ、きれいだわぁ。』
涼子はカタログに飛びつき、表紙写真をうっとりと眺めた。
『どうぞ、中もご覧になってください。ご主人様もこちらを・・。』
長方形の四人掛けテーブルに亭主と涼子が並んで座り、私は亭主の対面に座っている。
話が進むにつれ、テーブルの上は開いたカタログで埋められていった。
窓の寸法を測るため、私は席を起った。
そのタイミングで涼子も席を起ち、ぬるくなった茶を換えにキッチンへ向かった。
採寸を済ませて席に戻ると、私が座っていた場所に涼子が座り、カタログを指差して向かいに座る亭主と話していた。
私はテーブルの短辺側に立ったまま左右の二人に話をを続けた。
途中、広げたカタログを指差したり、亭主向きにカタログを差し向けたりしながら、それに亭主を集中させた。