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異常性愛
第6章 慕情 ―affection―
呼吸困難に陥らせるほどの多量の体液は、シャワーを浴びたように私の髪から滴り落ちた。
それが涼子への愛情を表現し得る、唯一の術だった。
『ごめんなさいっ!』
涼子は私の顔を抱きしめ、泣きじゃくる。
『ふぁぁ、すごい量だったね
・・・息ができなかったよ。』
おどける私の顔を芥子色のスカートで拭いながら何度も詫びる涼子。
『私がつまらないこと・・・
聞いちゃったから・・・
ごめんなさい・・。』
『なんのことだ?
・・・わかんないよ。』
とぼけた私を『もうっ』と小突き、涙を拭いた涼子は、私の手を引いてトボトボと洗面所へ誘導した。