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異常性愛
第7章 招待
私たちはクルマから降りた。
不自然な間隔の会話を涼子は訝しがった。
『なにかトラブル?おしごと・・。』
『あ、いや、大丈夫、
それよりこのまま帰るのかい?』
『そうね、お夕飯の材料・・・。
少し寄り道するかな。』
『そうか、天気もいいし、それがいいよ。』
亭主の真意が掴めるまで、亭主の待つ家に涼子を帰らせたくなかった。
『あはは。変なの。
お天気ねぇ・・・うん。たしかに。』
涼子はまぶしそうに空を見上げる。
陽光が髪の隙間にこぼれ、白い顔を照らした。
首が広めに開いたブラウスに、鎖骨を覗かせた胸元が陽光を眩しく反射していた。
たしかにいい女だ。
『お買いものして帰ろう・・・
うん。そうする。天気いいしね。』
『気をつけて行けよ。』
涼子はにっこり微笑みクルマを出した。
いつも通りのサバサバした別れだった。