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異常性愛
第8章 掌
『なに?ちょっと、おじさん。ダメだよ。』
状況を飲み込めない晶子は、身を低くして叔父の手から逃れようと逆らった。
『ええから、おとなしくせい!』
さっきまでと打って変わり、叔父は形相を険しく歪めて晶子を見据える。
恐怖で声が出ない晶子は、大きく顔を左右に振り、抵抗を続けた。
必死に叔父の手を振り解いた晶子は、畳に足を滑らせ尻餅をついた。
詰め寄る叔父に尻込みしながら、部屋の隅に追い込まれた。
『いいか、逆らうな。な。あきちゃん。』
叔父はしゃがんで晶子のアゴを掴むと唇を近づけた。
『いやっ!』
晶子は顔を伏せ、両腕で覆った。
その両手首を、叔父は大きな掌でまとめて掴み上げ、もう一方の手で晶子の頬を打った。
『いたいっ!』
『やかましい!いいか、ワシの言うことを聞かんと、ここへは住まさんぞ!』
部屋の隅に小さく固まった晶子は、顔を伏せたまま叔父の怒声を聞いていた。
『ワシはお前の父ちゃんに全財産を貸しとる。お前がそんなんなら、いっぺんに返してもらうぞ。それができるか!』