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異常性愛
第9章 正義の味方
病院脇の公園のベンチでタバコを吸った。
少し離れた場所で晶子は母親に電話している。
よく晴れたいい天気だった。
穏やかな初秋の乾いた風が木漏れ日を揺らし、タバコの煙を傾ける。
叔父は今晩が山だろう。
私は満足していた。
病室での行為に計画性はない。
嫌がる晶子を説き伏せ、私たちは今日ここを訪れた。
あの夜の晶子の告白は、私の心のどこかに火をつけた。
叔父は若い晶子の未熟さを利用し、巧みにつけこみ、脅し、欺瞞と暴力と権威とで少女の精神を蹂躙し、木っ端微塵に吹き飛ばした。
私はその鬼畜の生(せい)を傷めつけたかった。