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異常性愛
第10章 底流
私は額に手を当て、頭を支えた。
こうやってこの男たちは女を集め、気侭に遊ぶ。
外灯に群がる昆虫のように女は自発的に寄り付き、権威と肩書きを持つ男に肌を晒し、尽くす。
それがいかに破廉恥で下賤な行為であっても、男たちの要求に応え、野心に燃えた女はその利益を逃さない。
富める者は気前良く金を撒き、入食いで女を釣り上げ、ウィンウィンの関係を成立させる。
道徳意識の低いこの連中に、内心で私は同じものを感じていた。
人間の本能からくる欲求と私が学んできた道徳は、いつも背中合わせに反発し合い、真実はいつも本能の側に軍配を上げる。