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第10章 底流

　　
『消毒ね。ごめんなさい。』

薄く目を開けて真美は詫びる。勘のいい娘だ。
私は首を振ってやんわりと否定した。

『少し酔わせたかっただけだよ。真美さんを。』

『真美でいい・・真美って呼んで・・。』

『そんな不遜なことは・・・できないよ、真美さん・・・。』

真美の耳を舐めた。

『うっ！』

一声 喘ぎ、真美は切ない目で私を見る。

『優しい・・・。』

聞き取り難いかすれ声で、真美は私を受け入れた。

真美の唇を吸い、胸を揉んだ。
堅いほどに張りつめた肌は、男を知り尽くした涼子や晶子にはない弾力で、私の指を跳ね返すように元の形に戻る。
仰向けになっても脇に流れない乳房は、アンダーバストからの脹らみを作り物のように維持し、小さな乳首をピンと立たせている。
乳房に舌を周回させ、乳首を強く吸い上げても、若い肌はそのつど元の形状を取り戻し、愛撫の痕跡を残さない