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異常性愛
第2章 涼子について
一ヶ月前のことだった。
午後からの立ち回り先に出向く前に、昼食を摂ろうと揚げ物の旨い定食屋に向かっていた。
最近改装された大型ショッピングモールにある店だ。
トイレもリフォームされているし食後の自慰も快適にできる。
私の穴場だ。
飲食フロアに向かう上りのエスカレーターで、手摺に肘をついていた。
不意に背後からトンと肩を叩かれ振り向くと、不倫相手の涼子が笑っていた。
あ。と思った。涼子とはずいぶんとご無沙汰だった。
私から連絡をしなかったのは、「不倫関係に距離ができれば、深追いせず、しばらく間を置く」というのが私達のルールだったからだ。
不倫に限らず、女性との交際を続けるコツは、少々の意見の相違で女性を追い詰めないことだ。
特に不倫相手を追い詰めて、碌なことは無い。