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異常性愛
第2章 涼子について

エレベーターはフロアの奥にあり、そこまでは衣料品の専門店が並んでいる。
涼子は時折立ち止まり、生地を確かめながら秋物のシャツを値踏みしている。
子供を迎えに行くはずなのだが悠長なことだ。

『かわいい色ね。
 秋までにこういうの欲しかったのよね。』

私にシャツを見せてニコっと微笑んだ。

薄化粧なのに綺麗な女だ。
柔らかく繊細な髪は、首元で内巻きにカールしていて、こまめに手入れされているのがわかる。

清楚で品があり、落ち着いた物腰。
服装は地味だが、カチッとした品質の良さを感じさせる。
どこかのブランド品だろう。
それでいて、華美な印象を与えないセンスの良さ。
お金に余裕のある奥様というのはそういうものだ。

元看護師。亭主とはそこで出会ったようだ。
現役当時のスナップ写真に、涼子は群を抜く美貌で納まっており、文字通りの白衣の天使だった。

四肢の長さが目立つ痩せ型で、姿勢が良く、立ち姿も美しい。
透き通るような肌理の細かい白い肌。
私は今までそれに何度も溺れてきた。



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