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異常性愛
第2章 涼子について
涼子に耳打ちした。
傍に寄ると若い女には無い、その年代独特のエロティックな匂いがした。
『ここってね、
トイレきれいなんだよ。』
『ふぅん、そうなんだ。
ど・こ・か・な?』
涼子は額に手をやり、おどけた仕草でトイレを捜すフリをしてみせた。
『あっちだよ・・・。』
私が指した方にあるのは、授乳ベッド付きの身障者用トイレだ。
涼子は手にしていたシャツを棚に戻し、店員に軽く会釈した後、そのトイレに向かって歩き始めた。
十数メートル先の雑貨屋の角を曲がると、突当りにそれはある。
わざと歩を緩め、涼子と距離を空けた。
角を曲がった涼子が見えなくなると同時に、私もトイレに向かった。