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異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
ベッドルームに残る私と涼子は、気まずい空気の中、うつむき黙っていた。
全裸の涼子にベッドの上にあったバスローブをかけた。
『・・・ありがと。』
我慢していたタバコに火をつけ、自分がここにいる事情を説明した。
涼子は黙って聞いていた。
私から涼子に聞きたいことはたくさんあったが、この連中の感覚について行く自信がない。
根元まで吸ったタバコはフィルターを焦がし、嫌な味がした。
フィルターを灰皿に捨て、時計を見ると午前零時を過ぎている。
二時間近く眠っていたことになる。
真美がすこし心配になった。
『俺・・・もう帰るよ。』
涼子は私を見つめ、口を開いた。
『何も聞かないの?』
『ああ、言いたくないだろ?』
『聞いてくれないの?』
『何から聞けばいいんだ。』
目を伏せ、肩を落とす涼子。
『そうよね・・・。』
やりきれないような涼子の態度に、私は少し罪悪感を感じた。