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異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
涼子を愛おしく想い、勝手な嫉妬心を燃やしているのは私の問題だ。
自分の妻でもない涼子が何をしようと、誰と寝ようとそれは彼女の裁量に任されることで、私に許しを請うことではない。
その上、私たちは不倫関係だ。
性欲以外のものを、そこに持ち込むべきではない。
涼子は何も悪くない。
愛情を鮮明に意識してしまった私がいけないのだ。
ここに涼子がいるのも、おそらく亭主が呼びつけたのだろう。
すでに気持ちを昇華させていた私は、涼子をこのままにしておくことに無責任さを感じた。
『じゃ、支配人。あれは?』
『貢物なの、あたし。』
『はぁ?』
『あたしね、貧しかったのよ。すっごく。お金に困らない生活に憧れた・・・子供の時からずっと。』