この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
そんな話を涼子から聞くのは初めてだった。
単純な興味が湧いた。
部屋の隅に視線を落とし、涼子は話を続けた。
『贅沢って、してみたかった。みんなの持ってる物あたしも欲しかった・・・。自分で働くようになったら、ああしたいこうしたいって、ずっと思ってた。』
『ふぅん・・・。』
『看護学校行って看護師になろうって思ったの。アルバイトで学費稼いで。欲しいものも我慢して。で、無理が祟って胃腸やっちゃって・・・。その時に診てもらった先生が今の旦那さん。入院費用もすべてお世話になったの。神様のようだった・・。で、結婚した・・・。』
焦点のずれた内容に、私は口を挟んだ。
『大事なとこ、抜けてんじゃねぇのか?それ。』
涼子は大きな溜息をつき、話を続けた。