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異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
  
『それも違う女を抱いてる途中でね。涼子に逢いたいって、心底思えたんだ。』

伝えるべきではないことを言葉にしてしまっていた。
これでもう涼子との関係は終わる。

だからこそ、この人には気持ちを伝えておく必要がある。
私にはそう思えてならなかった。

『生まれて初めてなんだ、女に惚れたのって。』

涼子の目には涙が滲んでいた。
私は気恥ずかしくなって、天井に煙を吐き、視線を逸らして言葉を繋いだ。

『ずっと気付かなかったんだけどね。』

『こっち向いて言って・・・・。』

涼子を直視できず目線の置き場に困ったが、きちんと伝えるには涼子を見るしかなかった。


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