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異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
大声で泣いた涼子は気が済んだのか、真っ赤な眼をして鼻をすすり、酒を飲み干した。
涼子のグラスに酒を注ぎ、バスローブの袖で涼子の涙を拭いてやった。
ぐすんぐすんと肩を震わせる涼子が口を開いた。
『もっと早く逢いたかった・・・。』
涼子の言葉が私の胸を締め付けた。
私と同じ想いを、涼子も抱いていた。
『そうだな、ほんと、そうだ・・・。』
別れる決心がついた。
タバコを灰皿に押し付けた。
『一生、忘れないよ。だから・・・。』
『終わりにしましょう・・・でしょ?』
最後まで勘のいい女だった。