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異常性愛
第12章 独裁者の嘆き
涼子は体液で汚れたバスローブを脱ぎ捨て、新しいバスローブの封を切った。
湯上りの涼子の身体は ほの赤く色づき、薄い肌は赤キャベツの断面のように血潮を透かしている。
美しい立ち姿だった。
しっかりと伸びた背筋が涼子をS字に立たせ、下腹部に緩い弧を描く。
人形のような長い足。
それが連中の腰に巻きつくのかと思うと、内臓が締め付けられるような痛みを感じた。
バスローブの腰紐をキュッと締め、私の胸元に顔を寄せると涼子は小さく呟く。
『朝には戻れるよ・・・。そしたら一緒に帰ろ。』
涼子の背中を撫で、しっかりと頷いた。
『行ってくるね。』
私に別れを告げると、小さな化粧ポーチを手に涼子は部屋のドアを閉めた。