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異常性愛
第12章 独裁者の嘆き
年寄はどうにでもなる。
私と年齢の近い、体重もある長谷川の方が厄介だ。
長谷川ごときに格闘で負ける気はしないが、酒に酔った相手への急所攻撃は命に係わる。
クスリもやっているだけに何が起こるかわからない。
腿の裏を蹴り上げれば動きを止める事ができそうだが、狭いパウダールームでは足が振れない。
長谷川をおびき出すしかない。
『アンタさぁ、モテなかったろ。』
私を睨みつけ、挑発にすぐさま反応する長谷川。
気は短そうだ。
『女は嫌うぜ、
アンタみたいなタイプ。』
相手から手を出すよう、長谷川の怒りを煽った。
長谷川は紅顔し、豚のように鼻を鳴らす。
その後ろでは角立った雰囲気を意に介さず、開業医が涼子の身体を弄っている。
『俺はさっきまで涼子を抱いてたんだ。
俺は涼子を好きなときに抱ける。
涼子は夢中で俺のチ○ポをしゃぶるんだぜ、
おいしいおいしってな。』
眉間に深いシワを刻み、中腰でにじり寄る長谷川。
私はさらに追い討ちをかけた。
『言ってたぜ、涼子。
長谷川センセーはヘタクソで
しつこいだけだって。
アンタ病院でも有名らしいじゃん。
短小の長谷川って、ナースのケツ見て
院長のケツについてくってね。』
適当に思いついた私の挑発を信じ込み、地鳴りのような唸り声を喉に溜める長谷川は、私を睨んで構えた。
私は片笑みを作り、煽った。
『涼子はもう、アンタには
ウンザリなんだってさ。』