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異常性愛
第12章 独裁者の嘆き
『ほぅ心か。
だが愛しの涼子もいずれ歳をとり醜くなる。
腹が出て口も臭くなるんだ。
そうなれば、誰も涼子など見向きもしない。
一部のマニアに需要はあるかも知れんがね。
ほほほ。
その時に今の涼子より美しい女が
キミに好意を持ったとしたらどうなるね?
今と同じ気持ちで愛してるのかね、
しわくちゃの涼子を。
キミの心はみすみす、
キミ好みの若い女を返すのかな?』
『・・・。』
『それが人なんだ。男なんだよ。
悪いことでも恥ずかしいことでもない。
一夫一婦制など強者に女を独占させないセコいルールだ。
昔の殿様は何十人もとっかえひっかえヤりまくった。
王様というのは皆そうだ。
それが力の象徴であり権威となって
自分の権力を誇示する力になるんだ。
強者の生きる証だよ。
逆らうものは殺せばいい。誰も逆らえなくなる。』
私の毛嫌いする権威や権力を是とする亭主に、私は異論を唱えた。