この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異常性愛
第12章 独裁者の嘆き

確かに亭主の言い分は間違ってはいない。

だが全てではない。
確かめ合った愛は、そんなものではなかった。
あの幸福感はこんな遊びでは味わえない、
計り知れぬ深さと強さがあった。

『キミはそういう力を否定したいようだが、
 過去に何かあったようだな。
 父君に虐待されたか。まぁ詮索はせんが、
 それに固執する限り
 キミは一生それに苛まれた人生を過ごすことになる。

 なぜなら権力はキミが思うより、遥かに強くて賢いからだ。
 おまけに支配される者はそれを望んでいる。
 支配されることで気楽に生きたいわけさ。ほほほ。

 広い道路には白線が引いてあるだろ。あれと同じだよ。
 真っ直ぐに走ろうと思えばあれがいるんだよ。
 無きゃ大惨事で皆死ぬ。
 まぁそんな時でも医者は儲かるがね。ほほほっ!』


私は子供の頃を思い出していた。
幼い私の意思は尊重されず、傲慢な父の傾倒した考えを押し付けられた。
何も知らない未熟な私は精神的に支配されていた。

そして突然理由も告げられず、私の前から母は消えた。
誰に慰められることも無く、打ちひしがれた記憶が私の心を埋めている。

父から逃げるように早くして社会に出たが、父を凌ぐ力は次々に現れた。
周囲は疑問持たず、それに並んで付き従い、ぞろぞろと捕虜のように行進する。

私はそのもっと上にあるものは何なのか、何がそうさせているのかを知りたかった。



/1161ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ