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異常性愛
第13章 塊
身支度を整えた私達は、朝食もとらず駐車場に向かった。
親元に預けていた涼子の子供達が、幼稚園から戻るまでに涼子を家に届けたかった。
時間に余裕はあったが月末の渋滞が予想される。
少しでも早く出発した方が無難だ。
助手席でベルトを締めた涼子が、ニッコリ笑ってと右手を伸ばし おどける。
『出発しんこぉー!』
にぎやかに駐車場を出た私達に、最初の渋滞が待っていた。
ホテルのエントランスに数台のタクシーやハイヤーが居並び、客待ちの列を作っていた。
----(いきなりじゃん。)
私は舌打ちしたが、バタつくドアマンが申し訳なさそうに頭を下げるのを見て、¨ゆっくりやれ¨と小さく手を上げた。
ハンドルにもたれ掛かって成り行きを見ていると、いきなり後ろのドアが開いた。