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異常性愛
第13章 塊
亭主は、私が愛した女を「あの程度」と言った。
聞き捨てならなかった。
『あの程度って、ひどすぎませんか?
愛し合ったんでしょう?
涼子だってあなたに尽くしたでしょう?』
『怒るな。おこるな。
勘違いしてもらっては困る。
別れたいと言い出したのは涼子だ。
私が捨てたのではないよ。
まぁそれはいいが。
そうか、キミら愛し合ってたんだな・・・。
やはりキミは拘りすぎだよ。涼子に。
あの程度・・・いや、
ああいう女なら他にもごまんといる。
なのにキミは涼子を愛してしまったがゆえに
他を遮断して聞く耳をもたない。
もっといい女がいるというのに。
愛された涼子は喜んだろ?
キミの愛とやらを独占できたんだからね。
だがキミは独占されたんだ。
縛られたんだよ。
もうどこに行っても涼子が付きまとうぞ。
キミの心の中は涼子でいっぱいだ。ほほほ。』