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異常性愛
第13章 塊
  
携帯電話を見たが、受信状況は改善していない。
整備された道路には中央分離帯が延々と続き、Uターンも当分出来そうにない。

車載ホルダーに携帯電話を掛け、アクセルを踏んだ。
車のスピードを上げれば上げるほど、涼子を乗せたタクシーと私の車は互いに距離を空けていく。

焦燥感にかられながら、分離帯の切れ目を待った。
まだか、まだか、まだか・・・。

床に付くまでアクセルを踏み込んでいた。
速度超過を警告するランプが点滅し、耳障りなベルが鳴り続ける。
エンジンは限界まで回り、唸りを上げている。

携帯が鳴った。

電波域に入ったようだった。
ホテルまでもう少しのところまで来ていた。
慌てて携帯を掴んだ。

『もしもしっ!』

何も聞こえない。
焦っていた私はメール着信に応答していた。



メールは涼子からだった。













第十三章  -塊-  完



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