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異常性愛
第14章 宿怨
  
車を降り、外の空気を吸った。

爽やかな冷たい風が通り過ぎた。
少し高くなった太陽が車の屋根を照らし、風に揺れるアンテナの先をキラキラと輝かせる。

腰を伸ばし、深呼吸した。

----空気って味があるんだな。

鼻を通る空気に酸素の濃さを感じる。


コンビニでタバコとコーヒーを手に入れ、湖を見渡せるベンチに腰掛けた。
トレジャーボートが白波で弧を描き、ゆっくりと湖面を走る。
その向こうに白壁のホテルが木々に囲まれ、落ち着いた佇まいを見せていた。
そこであった昨夜の乱痴気騒ぎが嘘のように思え、タバコを吸っている自分が今ここに居ることが不思議に思えた。




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