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異常性愛
第14章 宿怨
慎ましい涼子の心境が綴られていた。
メールを読み終え、胸に胃酸が上がるのを感じた。
涼子自身の心境を吐露した文面の隅々に、私への気遣いと慰めが散りばめられている。
----母は強い、か。
確かに涼子は私の母であったのかもしれない。
亭主が言うように私は涼子に母を映した、と思う。
私は自覚の無い深層心理を、亭主に掴み出され見せ付けられた。
これがお前だと。
私は知らずしらず涼子の母性に惹かれていた。
涼子の母性は、私の母が空けた場所を埋め、慰め、癒した。
同時に涼子の心の空白にピッタリはまり込んだのが、たまたま私だったのだ。