この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第14章 宿怨
コツコツと硬質な足音が耳に入り、チョンと肩をつつかれた。
振り返ると、その人物の背後にある太陽が目に入り、目が眩んだ。
手をかざして太陽を隠し 目を細めた。
『お疲れ様、ひとり?』
タイトスーツに身を包んだ優子だった。
豊満なボディラインで膨らませた紺地のスーツを、ビシッと聞こえそうなほど格好良く着こなしている。
朝帰りの私たちは、ひょんなところで再開した。
『ああ、優子。お疲れ。』
スカートの裾幅いっぱいに足を開き、張りの良い腰に手をあて、優子は首をかしげた。
『「ああ優子」って、どうしたの?
涼子さんは?お店には居ないようだけど。』
『フラれたよ。』
優子は大きな目を二、三度 瞬きさせると、キュッと口を結び、目に笑みを湛えた。