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異常性愛
第14章 宿怨
『いや、よくわかったよ。
それなら90万になっても損はしないね。
増えはしないけど、減ることもない。』
『あは、おりこうさん。
だったらすぐに手放さなくてもいいもんね。
反対売買っていうんだけどね。
ヘッジって、そういうことなのよ。
株価の下落に備えるの。保険ね。
上がっていくようなら外せばいいの。』
株式のことなどあまり知らなかったが、目から鱗が落ちた。
だがそれがどうしたというのだ。
私には金もないし興味もない。
ただ表情豊かに大げさな仕草を交え、楽しそうに話す優子は可愛らしかった。