この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第14章 宿怨

『好きに名付けてくれよ。前の男の名前でもなんでもいい。』
『まぁっ!』
優子は大きな目をギョっと更に大きく見開いた。
『じゃ、と言って、前の男ってダサい名前なのよね。』
『なんて名前?』
『自分は名乗らないくせに、言うもんですか!』
片側の頬を脹らませ怒った顔でキッと睨むと、すぐさま笑顔に頬を緩め、優子はポンとひとつだけキーを叩いた。
『これでどう?』
名前欄にはアルファベットで¨d¨と表記されていた。
奇しくもそれは私のイニシャルだった。
『ディーか、いいね。なんかカッコいいよ。コードネームみたいでさ。ははは。』
『そう?』

